研究用標準霧化分離装置 USA-L5
物質の分離濃縮がどの程度起こるかを、様々な条件で定量的に測定する研究用です。
もちろんロータリー・エバポレーターの代替品としてもお使い頂けます。
- 突沸しない
- 常温・常圧で濃縮できる
- 仕込み量の制約がない
- 液の追加や抜き取りも自由自在
- 容易に分解して洗浄できる
といった特徴を持ちます。
USA-L5は、“霧化分離”®を原理としています。
液体をミスト化(液体のままマイクロメートルサイズに液滴化)する際に、対象物質と溶媒を分離することの出来る画期的な装置です。
気化(蒸発・揮発・沸騰)ではなく、ミスト化というのがポイントです。
減圧加熱を必要としないため、ロータリーエバポレーターの弱点であった「突沸」が発生しません。
USA-L5は、常温・常圧で、ロータリーエバポレーター同様に、溶媒の除去(留去)、分離、分散、濃縮、混合、吸収、反応、粒子分級などが行えます。
USA-L5は、様々なオプションが利用可能な、研究用の標準機です。
レンタルでのお試しが可能です。
特徴
- 分離、分散、濃縮、混合、吸収、反応、粒子分級など、超音波霧化を応用した様々な単位操作を実験できます。
- 豊富なオプションにより、温度・圧力などの環境制御が行いやすく、分離濃縮がどの程度起こるかを定量的に測定したり、フレキシブルな回収が行えます。
- 母液残量を秤などで測定することによって、霧化量を簡便に知ることができ、ミスト中の対象物質濃度を知る手がかりとなります。
- 様々な業種の企業研究所や公的研究機関、大学への納入実績があります。
ロータリーエバポレーターと比較した際の優位性
ロータリーエバポレーターの弱点 | USA-L5の 訴求点 |
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危険 突沸による事故の危険性 |
安全 常温・常圧でミスト化させるため、突沸が起こりえず、安全 |
要熟練
・突沸させずに効率良く蒸発させるためのちょうど良い減圧レベルを、作業者の熟練度に依拠 ・突沸を防ぐために、溶媒ごとの沸点を参考にして減圧レベルを調整する必要がある |
簡単
・作業者の熟練を要せず、スイッチオンでミスト化〜濃縮スタート ・突沸がないため、溶媒の沸点を気にする必要がない |
突沸によりサンプルの亡失がありうる | 突沸によるサンプルの亡失が起こりえない =貴重なサンプルを守る |
減圧で蒸発を促進 | 常圧で濃縮できる |
仕込み量が少ない | 処理中に液の追加が可能。生産性がアップ |
固形物があると処理出来ない | 固形物OK! 沈殿物や浮遊物など、固形物があっても処理が可能!対象物の幅が広がる |
霧化分離とは
“霧化分離”®は、従来の蒸留法に代わる可能性を持つ、非加熱・省エネルギータイプの液体濃縮・分離技術です。
液体に 1.6MHz~2.4MHz の超音波を与えると“ミスト”が発生します。
生成したミストをサイクロンで分級し、溶媒のみ除去することで、蒸留法よりも低エネルギーかつ高効率で溶媒を濃縮・回収する事が可能なのです。
(「霧化分離方法と霧化分離装置」はナノミストテクノロジーズ(株)の特許技術です。)
» 霧化分離®の技術詳細
用途
有機化学実験の溶媒の除去(留去)、少量の廃溶剤のリサイクル、混合物の分離、低沸点溶媒の蒸留、抽出、物質の濃縮、紛体の乾燥、不活性ガス下での酸化成物質の蒸留
有用性が見込まれる分野
有機化学実験、製薬、香味および香水、化学、石油化学、農業産業
基本情報
製品名 | USA-L5 Ver. 3.0 | ||||||||||
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仕様 |
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基本構成 |
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オプション |
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制御項目 (手動・アナログ) |
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